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ルーングロムに連れられ、城内の魔術の研究がされている部屋に向かった。
ルーングロム「レティ、詳しい話を聞かせてくれ。」
レティ「はい。その前に………私は、表向きはハーフエルフですが 、人間と精霊との間に生まれたハーフエレメントの子だそうです。」
ルーングロム「何と!!!!……ハーフエレメントか…古文書で見た事はあるが、数は少ないハズだ。」
ルーングロムが思い出したように呟く。
レティ「私が、ハーフエレメントという事は内密でお願いします。」
ルーングロム「分かった。
それから、マティウスに魔術と召喚術を託されたと言っていたが?」
ルーングロムは頷き、次の質問をした。
レティ「家に呪文書が二冊あって、1つは魔術と言うより、剣術も必要とした技でした…。『雷降臨』という技で、剣を敵に投げつけ、天から雷を落とす技でした。」
レティは、アルヴァニスタに来るまでに、技を試してみたのだった。
ルーングロム「雷降臨か…たしか、マティウスが好んで使っていた技だな。
マティウスの家系は元はエルフの血を引いているからな。」
レティ「父さんが使っていた技…」
ルーングロムから、雷降臨が父が使っていた技だと聞き、レティは嬉しそうにしていた。
レティ「もう1つは、普通の魔術でした。
それから、精霊と契約をしました。」
レティはアヴェンチュリンの指輪を見せた。
ルーングロム「これは 確かに契約の指輪。しかし、この契約の指輪は見たことが無い」
ルーングロムは指輪を見て、不思議そうな顔をしていた。
レティ「これで 生命を司る精霊、オードリュークと契約をしました。」
レティがそう伝えると、ルーングロムはいきなり顔を上げた。
ルーングロム「オードリュークだって!?
オードリュークは、超古代と呼ばれる数千年前、トールとオーディーン、フェンリルと呼ばれた三つの大国によって大陸の覇権が争われていた時代に存在していた精霊だ!!
その後、存在は確認されていなかった。」
ルーングロムの説明を聞き、レティは驚いていた。
レティ「そんなにすごい精霊なの!?でも、ハーキュリーではオードリュークは知られていたけど…」
ルーングロム「えぇ!?そうなのか…
しかし、その時代に存在していた精霊の契約の指輪があった事にも驚いた。」
ルーングロムも驚いていた。
そして、もしかしたら超古代に存在していた他の精霊とも契約出来るかもしれないと二人は考え付いたのだった。
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