アセリア暦4195年

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レティはしばらく茫然としていたが、弟の言葉を思い出し、部屋に向かった。 ミルドレットの机を調べてみたら、色んな物が出てきた。 レティ「コレ…私が作ってあげたペンダントだ…」 引き出しを開けたら、去年レティがミルドレットの誕生日プレゼントとして作ったペンダントが大事にしまってあった。 レティはそのペンダントを首から下げた。 そして、机から出てきた物を見て気付いた。 レティ「この本は……………呪文書だ!!」 呪文が書かれてあった本が二冊あり、レティは魔法を覚えた。 レティ「そうか!私はハーフエルフだから、魔法覚えたんだ!」 そして、もう一冊 古びた本があった。 その本を手に取ると、中から紙が二枚ハラリと落ちた。 手にとって見ると、それは手紙だった。 一枚目 母「レティへ… この手紙が読まれているという事は、もう私とお父さんはこの世にはいないでしょう。 私たちが秘密にしていた事を話します。 まず…あなたは、表向きは、ハーフエルフの子どもです。 でも、本当は、あなたは、人間と精霊の間に生まれた子です。 あなたが生まれた場所は、トレントの森の深部………『ヘイムダール』という所です。 私たちは事情があり、あなたの父親とは一緒に暮らせなくて、お母さんと二人で暮らしてました。 そして、住んでた街が洪水で流され…路頭に迷った時に、マティウスに引き取られました。 これが…レティに話せなかった…レティの出生の秘密です。」 読み終えたレティは、複雑な表情を浮かべていた。 レティ「私は…ハーフエルフでもなくて、ハーフエレメントって事!?」 ごく稀に、人間と精霊が結ばれる例もあり、その間に生まれた子は ハーフエレメントと呼ばれていた。
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