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-アルヴァニスタ-
レティ「やっとアルヴァニスタに着いた…」
レティがアルヴァニスタに着いたのは、お昼過ぎだった。
アルヴァニスタの住人が近付いて来る。
住人「あんた、見かけない顔だね?」
レティ「私は、フレイランド北部の島のハーキュリーから来ました。」
住人「あんた、ハーキュリーの生き残りかい!?」
住人が驚きの表情でレティに訊く。
レティ「えぇ。昨日のダオスの襲撃により、ハーキュリーは滅びましたが…」
住人「大変だったね…ハーキュリーから戻ってきた兵士達がいたから、あんた一緒に城に行かないか?」
レティ「はい!お願いします。」
住人に連れられ、レティは城に向かった。
住人「あんた達、この子、ハーキュリーの生き残りだよ!王様に合わせてやっとくれ!」
住人は、門番の兵士にレティを頼み、去っていった。
門番「中へどうぞ…」
レティは城内に入って行った。
しばらく待たされ、玉座に通された。
国王「ハーキュリーが襲われたらしいが、そなたが、生き残りか?」
レティ「はい……私と友人二人が生き残りです。
友人二人はミッドガルズへ避難しました。私はこちらの宮廷魔術師ルーングロム様の知り合いでこざいます。」
国王「ルーングロムを呼んでくるように!!」
王様がルーングロムを呼ぶように伝えた。
数分後、ルーングロムがやって来た。
ルーングロム「陛下、失礼致します。
おぉ、レティではないか!!
マティウスは亡くなったのか…」
レティ「はい…。父に魔術と召喚術を託されました。」
ルーングロムは、アルヴァニスタ王国の宮廷魔術師で、レティの父・マティウスの古い友人だったのだ。
国王「そなたは魔術を使えるのか?」
レティ「えぇ…私はハーフエルフですから。」
国王「そうか…
我が国には、魔術部隊がある。エルフにも城で働いてもらっている。
そなたは、魔術の他に召喚術も使えるとみた。ならば、ルーングロムの下で、魔術部隊に協力をしてくれぬか?」
王が、アルヴァニスタ王国の魔術部隊に入れてくれるようだ。
レティ「良いんですか!?
私は、ハーフエルフですが…」
王妃「気になさらないで。我が国も、家系をたどれば、エルフの血を引いているのです。
だから、王はエルフを重役に就け、エルフもハーフエルフも重宝しているのです。」
レティが、 ハーフエルフだからと断ろうとしたが、それを聞いた王妃が優しい笑みを見せて言った。
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