Episode.26

3/5
前へ
/425ページ
次へ
それじゃ、と見送りに出てきてくれた二人に手を振る。 空港まではお爺さんの車で連れてきてもらった。 またあの道を歩いて帰るのかと思うと気が重かったから、ラッキーだ。 「兄貴、その猫たち本当に飼うの?」 「……皐月が飼いたいらしい。嫌?」 「いや……猫は好きだけどさ。また病気になられたらって思うとちょっと怖くて」 確かにな。俺もそうだ。 こいつらだってもしかするとマールみたいに病気持ちだったりするかもしれない。 ……大丈夫。 皐月に「いいよ」と言ったそのときから、もう覚悟はできてるから。 「あと、動物っていつかは死ぬものだろ。その時が辛くなるからあんまり……」 .
/425ページ

最初のコメントを投稿しよう!

415人が本棚に入れています
本棚に追加