月下の恋

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まだ夏の名残がある秋の夜 キミと出会った 「こんなところで何してんの」 「……」 「夕涼み?」 「……」 「ねぇ」 「あの」 「んっ?」 「……静かにしてもらえませんか?」 「わかった」 大人しく黙ってみると草むらからスズムシの鳴き声が聞こえた 目を閉じると少しだけ冷たい柔らかな風を肌に受け 自分が違う世界に旅立ってしまったんじゃないかと錯覚した .
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