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「あ~あ、派手にやったなこりゃ」
パソコン画面を見ていた青年がぼやく、見れば画面には変身を解いた健康が写し出されていた。
「アロヤ、次にの世界に着いたぞって何やってるんだ?」
ガチャリと扉を開けて青年の部屋に入って来たのは白いコートを羽織った白髪の青年だった。
「ん?もう着いたのか」
「嫌カーテンロール変えるだけだから直ぐ行けるだろ」
青年が苦笑いを浮かべるとアロヤと呼ばれた青年はああそうかと呟く。
不意にパソコン画面を見た青年は歩み寄り目をやると成る程なと心の中で呟く。
「やはり心配か?」
「ああ、怪人がいないとは言えそれの変わりに化け物がいるんじゃ心配になるさ」
『おいおい、親離れ出来ないならともかく子離れ出来ないのかよ』
溜め息混じりでそう返すと別の声が彼を冷やかした。
「叩き壊すぞザルバ」
アロヤが飲んでいたコーヒーのスチール缶をグシャリと握り潰した。
『おお怖い怖い、でも攻也も心配してないとか言ってるが内心は心配してるぞ』
「でたらめを抜かすなザルバ!」
攻也と呼ばれた白いコートの青年が左手の薬指に嵌めた骸骨の指輪を叱る。ザルバと呼ばれたこの指輪が謎の声の正体だ。
「しかし、あいつ本当大丈夫かな、いくら強くてもまだ十九だろ」
「十分大人だと思うが「俺から見たらまだまだ青二歳だ」そうか」
「つーか旅に出てから三年か……あ~ヤダヤダ歳は取りたくない」
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