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「!!」
来ると思い両手で握り閉める黄色の刀身を持つ長剣『バルディッシュ』を構え警戒するが、コートの人物が視界から消える。
バキャアァン!
黄色の刀身が目の前で砕け散り一瞬驚愕するが同時に背後に肉を突き刺す音と共に激痛を感じる。
「がぁっ!!」
「終わりだよ、クローン人間」
背後に回ったコートの人物は何らかの力で高速移動を行いバルディッシュを破壊し背後に回りキーブレードを背中に突き刺したのだ。
「っー!!」
声にならない悲鳴を上げ激痛を感じ動こうとする。
ガァンッ!
左手に持つ白く清楚な外装を持つ鍵を思わせる外観を持つ『キーブレード<約束のお守り>』の刀身を真上頭部に叩き付け気絶させ前のめりに倒れると共に突き刺したキーブレードを引き抜いた。
血が付いた刀身を軽く振り肩に担ぎフェイトを見下ろす。
「さて、龍騎士君が王道主人公なら直ぐ来る筈だ」
因むにこれが起こっているのは昼の十一時、当の健治はと言うと………。
「ぐうぅぅぅ………」
自宅で眠り込けていた。
~二時間半後~
「ぐうぅぅぅ……ぐうぅぅぅ……」
布団に入り枕に顔を埋めて眠る健治、一項に起きる様子が無い。
ぐうぅぅ……。
一応言っておくが今のはうめき声ではない、ピクリと顔を上げ両手を上げ起き上がる。
「腹減ったな………」
彼を起こしたのは、人々の危機ではなく空腹だった。
SEEDOUT
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