第03話

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「んじゃバイト頑張れよ~」 「ああ、送ってくれてありがとな」 「じゃーなー!」 駅へ向かった雄太を見送りバイクに跨がりアクセルを吹かし現場へ直行。 駅から走り出してから十分、たどり着いたのはビルが並び立つ広場、そこにいたのは学ランを着た巨大なライオンだった。 「あんなメガロいたっけ?まぁ良いや」 カードデッキを前に突き出してVバックルを腰に巻き付け右腕を左斜め上に伸ばして叫ぶ。 「変身っ!」 掛け声を上げデッキをバックルに装填し現れた三体のシルエット、それら全てが俺に重なりシュバイドに変身完了。 『SOODOVENT』 バイザーにカードを読み込ませ専用剣ドラグセイバーを召喚、飛来して来たそれを手に取る。 「っしゃあっ!!」 掛け声を上げてライオンに駆け寄りかわいらしい顔面を切り裂こうとするが右手から伸びた爪で防がれた。 「へぇ~やるじゃん」 鍔ぜり合いになりながらも感心するとくりくりした目が俺を睨み付ける。これでガオーと吠えたらもっと可愛いだろうな。 『ライライ~』 は?今何つったこいつ? 『ライラ~』 鳴き声?それ鳴き声?ふざけてんの?ふざけてんだな、うん。 「咆哮じゃ!」 腹に蹴りを入れ怯ませとからの、 「ねぇのかよおおーーっ!!」 その場飛びの両足飛び蹴りで蹴飛ばす、ライオンそんな鳴き声じゃねぇよ!!
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