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噂だと普通より少し快適な暮らししてるとかしてないとか、見た事無いから知らんけど。
「だったら私は龍騎士さんに「龍崎健治、健治でいいよ」健治さんに協力したいです!」
「嫌俺ろくでなしだけど」
「それでも良いんです!」
良いのかよ、普通なら駄目だろって思うのに、しかも何か決意した目ぇしてるし、ちょっとからかってみるか。
「俺に協力するなら一緒に済まなきゃならないぞ、それでもいいのか?」
今思えばこの事言った自分は多分寂しかったのかもしれない。
「良いですよ」
…………………………………………え?今何てったこの子。
「構いませんよ、私、健治さんと一緒に住みたいです!」
あれ~フラグ立てた覚え無いんだけど………。
「嫌、店長に頼めばここより広い所用意してくれるよ」
「私、広い所嫌いなんです、孤独感を感じられると言うか…………私、お姉ちゃんがいなくなってからずっと一人だったから」
「…………」
一人、ねぇ……悲しそうな顔する辺り嘘は言ってないな、だって目を見れば分かるもん。
孤独感か、俺も姉さんがいなくなってからずっと施設育ちだったもんな、妹と弟も……………
『兄ちゃぁぁぁん!!助けてぇ!!!!熱いよぉ!!』
『兄貴ぃ!!怖いよぉぉ!!助けてぇ!!死にたくないよぉーー!!!』
目を閉じれば思い出すあの日の地獄、あの日……俺に力があれば、あの地獄から救い出す力があれば、二人は死なずに済んだ筈だ。
それにあいつだってそうだ。
『欲深かった私に、人間らしさを取り戻させてくれたあんたのお陰よ、ありがとう』
ありがとう……か、あいつ、らしくない事言ってたよな。
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