<序> どうにもならないこと

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 そして今、結局、さらに悩んでる。当然なんだけど。  見たものの数が増えれば、選択肢も増えるわけで、選択肢が増えれば、決め手が必要になるわけで。 (これいいな、カワイー! ありゃ、これはないわー。やめとけやめとけっ)  ミサコの即決する声が聞こえる気がする。  ミサコがいたら。  ミサコだったら。  わたしのバカバカ。  ぐじゃぐじゃ言ってて何かが進む訳じゃないことくらい、わかってる。  親頼みの子供じゃあるまいし、誰かに決めてもらいたいっていうんじゃない。  わたしにだって、好みがない訳じゃないんだ。  でも……キッカケみたいなものが、どこかから転がってきたらいいなって、ちょっと思ってしまう。    寝て、起きて、仕事行って、帰りに駅ビルのファッションフロア流して、帰ってきて、雑誌とネット。  日にちはどんどん迫ってきて、今日は金曜日、明日は土曜日、そして日曜日は先輩のパーティ。  どうしよう!  どうしよう!!  やっと通い慣れてきた、会社の最寄り駅。  そこにある、何度も目にしたガタガタの看板に、わたしは初めてかすかな希望を見いだした。  「あなたの悩み、解決」  
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