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「ここが、2ー1です。おんなのこ23、おとこのこ15です」
「本当に女子、多いんですね」
「それも、このがっこうだからですね。高梨先生はここで、まっていてください」
そう言い残して安斎先生は中へと入っていった。
うーん、安斎先生の言葉が少し気になる。この学校だから、ねー。
少々教室の中がざわついている。俺のことで落ち着かないんだろうか?情報回るの早いなー。
「高梨先生、はいってきていいですよー?」
安藤先生がドアを開けながら僕を招き入れる。
やばい、緊張してきた!落ち着け、しっかりとやっていこう!
「今日からここの副担任と体育の担当をすることになった、高梨先生です」
教壇に立ち、黒板に高梨 燕と名前を書いた。
「高梨 燕と言います。僕は、教師になったばかりで、君たちの方がある意味、先輩のようなものになるのかな?
なので、全然ダメかもしれませんが、その時は叱ってください。
よろしく、おねがいちまっ………」
か、かんだーーーーーー!!!
みんなから大爆笑がおきる。
うう、恥ずかしい。
「はいはーい、みんなしずかにねー。
だいじょーぶですよ、だれにだって、しっぱいはあります。かむことだって」
「すいません、安斎先生」
僕が安斎先生にそう言うと、今まで笑っていた生徒たちの笑い声が、不自然なほど静まった。
そして、代わりにざわざわと騒ぎ出す。
な、なんだ?僕、何か変なこと言ったか?
その時、ちょうどチャイムが鳴った。
「はい、しずかに。これで、あさのホームルームをおわります。
いちじかんめは、さっそくたいいくだからじゅんびしなさーい」
皆へ叱咤したあと、安斎先生が僕へと顔を向けた。
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