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そう言うとクヴァルは立ち上がり、少女の額に銀色の銃口を押し付ける。
「速やかに帰れ」
「な、なななっ!?」
少女はいきなり生命の危機に晒され、混乱して言葉が出なくなる。
しかしすぐに文句を言い始めた。
「ま、魔導銃なんて卑怯です!!」
「道具屋が道具を使って何が悪い」
悪びれもしていないクヴァルが持つのは、魔導銃と呼ばれる物の一種で、リボルバータイプ。
だが、重要なのは《銃》そのものではない。
重要なのは、充填されている銃弾の方だ。
魔法弾、別名Colorsと呼ばれるそれらには、銃弾に魔法が込められている。
高い威力を発揮する故にかなり高額なのだが、クヴァルは全く気にしていない様だ。
「因みに、銃弾は雷魔法が込めてある。さぁ、帰れ」
「く……!!……分かりました、帰ります。だから、銃口を降ろしてください」
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