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正直、何人殺したかなんて覚えてはいない。覚えたくもない。ただ、数が増えていくに連れて、身も心も赤黒く染まっていった。
銃を持ち、構えて、引き金を握ろうとする敵を射殺する。その馴れた単純作業を繰り返していただけだった。
撃たれて力なく倒れ、そこに生命など感じさせない人間を、丸太のように跨いでいく。
あいつはどうしているだろうか。無事なんだろうか。
そう頭に過ぎった瞬間、気配がして咄嗟に振り向いた。
嘘だろ。
瞳孔が開き、脈が早く強く打っている。頭から全ての思考が消え、目の前に映し出されているモノだけが脳裏に強く埋まった。
「なんで……」
最後に見えたのはあいつの―――
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