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あなたに。
「………おはよー。」
俺は軽くそう言って二階からおりた。
すると
「遅いわぁぁ!!」
「グフッ!!」
かずがいきなり飛び蹴りしてきた。
「ゲホッゲホッ………んだよいきなり。」
するとかずが腕組みしながら。
「だから!遅いっていってんの!!わかる!?」
どうやら昨日のことをまだ引きずっていたらしい。
「………はいはい。今度からはもっと早く起きますって…」
あまり刺激すると生命が危ういので適当にそう言ってリビングならぬ居間に戻った。
「………そういえば来週の日曜日お祭りじゃない?」
居間に入ろうとしたときそういった母さんの声が聞こえた。
「お祭り?」
気になった俺はばあちゃんに聞いてみた。
「………この村では昔から小さなお祭りがあるんだねぇ。まぁ神社に集まって屋台を歩く位しかやることはないけどねぇ。」
ふーん。何だかあんま楽しくなさそうだな。
「そうなんだ。ありがとばあちゃん。」
俺はそういって玄関ならぬ土間に向かった。
「………何だかあの子、よくありがとって言うようになったわねぇ…」
「多分周りの喧騒とかがないからかもしれないねぇ。誰もいないこの村じゃ飾ろうとする気も失せる。」
そう言ってばあちゃんはお茶をすすった。
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