Chapter2

3/21
前へ
/135ページ
次へ
  そうだったの。 ありがとう、響子ちゃん(微笑) 『いえ!こちらこそ、ありがとうございます!! すみません……話がそれてしまいましたね。えっと……まずは、結愛さんが芸能界に入る前のお話を聞かせてくれますか?』 ええ。 この場所って……私が通っていた小学校でしょう? 懐かしい…… あの頃はすごく楽しかった。 私ね、プロフィールには出身が東京ってあるけど、小さい頃。2、3歳だったかな…… 新潟にね、住んでいたことがあるの。 母の実家だった。 そこに、祖父母と両親と私が一緒に住んでいたのよ。 父は婿養子。 母がね、必死に探した相手だったんですって。 母には妹がいて、妹が先に結婚してしまったことで、焦ったらしいわ。 それで、婿になってもらえる相手を探していたみたい。 こんな言い方だと、父は肩身が狭いようだけど……家族は仲が良かった。 まだ小さくて、記憶は曖昧だけど、みんな笑顔だったのを覚えてる。  
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

142人が本棚に入れています
本棚に追加