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端から死んで行く向こうへと、目を見遥かせた二人は、瞳孔を極限に見開いた。
暗殺兵器というには、大仰すぎる程巨大な装置だ。
天井には、スーパーパソコン二台でも足りないぐらい巨大な装置が取り付けられており、それから大中小様々の無数のコードがぶら下がっている。
コードは天井から垂らされていて、床の全面と、そしてその直下にある、カプセルのような機械と繋がっている。
装置もその機械も、青だけでなくその他さまざまな色の、無数の点灯によって、人工的な光を発している。
それが───────『ファルコン』の正体だ。
「あれが・・・っ!!」
それを見据えながら、ユウはフードの下にある銀色の瞳を、鋭利に細めた。
結晶の矢によって、その場にいた全員の『魔法石』が、撃たれた。絶命したものがほとんどであり、少数だけだが生き残っているもの、虫の息だ。
その内の一人が、死体の山から這いずり出て、命からがらに逃げようと足掻いた。
が。
「───────────────────っ!!」
カプセルの内より、悲鳴が劈いた。
その瞬間。機械の点灯が強くなり、不可視のエネルギーがコードを通して天井の装置の心臓部へと流れた。
急速で機械が加速する音が耳につき、そして・・・・・・カプセルの内より、瑠璃色の波動が爆発した。
絶大な風が渦を巻いて、床に転がった死体もろとも吹っ飛ばしていく。装置からぶら下がるコードが激しく煽られて、細いコードから千切れだした。
強烈すぎる程の波動の奔流をもろに浴びて、ユウは交差した両腕で顔面を守りながらも、驚愕を露わにした。
「なんつう『氣気』だ・・・人間一人で、これほどのもん、出せるもんなのか!?」
SSSランクとして、これまで凶悪な敵を幾度も闇に葬って来たユウですら、自分の目を疑う程だ。
ニリクもまた、切れ長の瞳をこれ以上ないほど縮小させ、茫然自失になっていた。
愕然とする二人の前で、瑠璃色の波動が渦巻きながらも、形を作っていった。
はっきりとした線を引いて、具現されたのは────巨大な鷹だった。
鋭い嘴から鋭い鳴き声を上げて、空間全土を揺るがした。
「機械そのものが暴走しておる・・・・・・依り代の力が強すぎたのだ」
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