第2章

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案外荷物は少なく、俺と薫さんだけでも充分だった。 って、俺と薫さんだけ? 「薫さん、茜は?」 今更かよってつっこまれても仕方ない。 それぐらい集中してやってたってことだ。 「茜はお友達と遊びに行っちゃったのよ」 「は?」 こらこら、おいおい。 母親1人にこの作業やらせるとか鬼だな、あの女。 「確か………お別れ会やるって言ってたわね」 「お別れ会?」 お別れ会ってことは、誰か違う高校にでも行くのか? 「茜もみんなに手紙書いたりしてたわね」 「え、茜が?」 茜がみんなに手紙? ってことは、集団転校? ??? 「あら、康武くんには言ってなかったわね。茜、康武くんと同じ高校に行くのよ」 ふーん。 あ、そうなんだ。 「学年は一個下だけど、よろしくね」 「はい、任せてください」 って、え?
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