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普通の道より、
山の中を通った方が、
近道だった。
あたしはその近道を歩いていた。
『………ダゾ。』
…ん?
今何か聞こえた。
空耳だろうと聞き流して
歩き続けていた。
『ホントダ。…ゲンダゾ。』
また聞こえた。
近づいてきているのか…
さっきよりはっきり聞こえた。
少し怖くなったから
自然と早歩きになっていた。
すると前から
『…テシマエ。…ッテシマエ。クッテシマエ。
ニンゲンダゾ!クッテシマエ!』
この世のものではない。
なにかが飛び出してきた。
一言で言うとそれは
“化け物”だった。
なに?なに?なんなの!?
美「い…いや。
いやあああぁぁぁ!!!」
襲われる!
思わず目をつむってしまった。
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