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本論で扱うライトノベルと呼ばれる書籍群は近年、文学・文芸として学術的な捉え方をされるようになってきた。
大塚英志や東浩紀などライトノベルに関わる論文を書いている批評家はいたものの、ライトノベル自体を扱った論文というものは今までなかった。しかし二〇〇八年には『ライトノベル文学論』、二〇〇九年には『ライトノベル研究序説』といった書籍が刊行され、ライトノベルの学術的な視点は形として現れてきた。
二〇〇四年の『ライトノベル完全読本』で細谷正充が「ライトノベルは、文壇で正当な評価を受けなければならない」と「ライトノベル書評宣言」をしてからすでに五年半が経っている。
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