1:『大事件が日常、それは疑えよ』

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「……え? ……紅、おまえ今まで勉強してたのか……?」 「当たり前じゃない」 「それで前回の保健と家庭科以外全滅っていう結果……?」 信じられないとばかりに、大地がこちらを向いて目を剥く。 「な、何よ……あたしの調子が悪かっただけよ」 「家庭科はともかく、女の子は保健得意そうだよね。……だって、女の子も受精の仕組みとか……」 「シャラップ健吾ォ!!」 慌てて僕が健吾の口を閉じる。 コイツは優男でイケメンでエロ大魔神だったことを忘れていた。 「……はぁ、とにかく面白いことないかしら?」 「……はい」 樫本がその手に持っている本を手渡す。 題名を覗き込むと、……読めない。 「……『赤毛のアン』……面白いよ?」
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