第1章 白い紙

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勝手な人生かも知れない。でも段々とその勝手が自然と過ぎて行き、そして失望した。 自分が生きている中で何も掴めない。何も感じられない。何も聞こえない。 だから、僕は勝手な人生を白紙のまま、終わらせた。 「はぁー、君みたい子は今ので何度目かな…」 真っ暗な世界で、僕の背後から男の声が聞こえた。 振り向いたら、知らない男が頬杖をついて僕を眺めていた。 「アンタ、誰?」 「人間ではないけど、死人でもないよ」 無表情の男が僕の横に立った。
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