0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ここは…」
キョロキョロと見渡すと、美術館みたいな立派な絵が沢山飾られていた。
「ここは私が管理する美術館だよ。死後の世界にだけ存在する人間が人生を描いた絵さ」
壁が額縁に入った絵で埋め尽くされている。近づいて見ると、クレヨンで花を描いた絵や綺麗な水彩画だったり、子供が描いたような雑な絵がある。
「これ下手くそだな」
鼻で笑った僕の後ろで男が言った。
「個性だよ。どの絵も味が出てるだろ?」
男の言う味が判らなかった。
最初のコメントを投稿しよう!