俺の秘密と出会い

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「へぇー!マジックじゃなくて  サイコキネシスなの!?」 自分が能力者で、 さっきのがその能力だと 告げると、 優香は素直に驚いていた。 だが、すぐに順応すると、 自分も出来ないかと 格闘し始める。 「え、それだけ!?」 もっと、 "気持ち悪い"とか、 "怖い"とか、 別の感情を想像していた。 だから、優香の反応に 拍子抜けする。 いつの間にか強ばっていた 体から、力が抜けた。 「え、他になにするの?」 素できょとんっとしている 優香を見て、 なんだか先程までの 自分がバカらしくなった。 おかしくて笑いが こみ上げてくる。 「もうっ、なんなのよ!」 すねた優香の顔が 更におかしくて 大声を上げて笑った。 こんなに笑ったのは いつぶりだろう? 生まれて初めてかも しれない。 まぁ、とりあえず 俺は本気で 笑ってしまったんだ。 “この子となら、 うまくやれるかもな……” 不意に、そう思った。
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