第3章

3/13
前へ
/132ページ
次へ
 僕たちは並んで歩き始めた。  道路には車の姿はあっても、人の姿はほとんどなかった。  特に子供の姿は全く見かけない。みんな家から出ることを禁じられているのだ。  すぐ側を通りかかったおばあさんが、僕たちを見て「危ないから早く家に帰りなさい」と声を掛けた。  無論僕たちは、家には帰らなかった。  何故なら、今は安全だと知っていたからだ。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加