第3章

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 今は昼間なのだ。  昼間も危ないと思っているのは大人たちだけだ。 「僕たち以外誰もいないね、子供」  僕はヒロユキに声を掛けた。 「うん」    ヒロユキは僕の顔を見ずに前を向いたまま答えた。   僕たちは黙ったまま歩いた。  行き先は互いに、口に出して言わなくてもそれとなく分かっている。
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