第13章

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 僕は焦る気持ちを抑えながら、自分がよく知っているたったひとつの顔を、面のような顔の群れから探し出そうと懸命に視線を走らせた。  そしてすぐに、その顔を見つけた。 「……ヒロユキ」  探していたその顔の持ち主の名前を、僕は叫んだ。  彼の顔も他の顔と同様に白い。目を見ると、視線は真っ直ぐにこちらに向けられていた。  やはり表情はない。
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