同好会の心得

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「早瀬こそ、速いじゃん」 「んー、まぁね。今日は先生に雑用頼まれなかったから」 「学級委員は大変だね、いろいろと」 そう言って笑った早瀬はいつものように、私と対角線上の席に座った。 彼、早瀬爽は学級委員で尚且つ明るく優しいと評判のモテ男。 爽という名前が最も似合う爽やかを兼ね備えた男でもある。 逆に私、松嶋ゆうひ。 私は見た目が派手な所為か、ギャルとか不良とか……まぁ評判はあまり良くない。 まぁ、裏でどう言われようが私の知ったことじゃないけど。 「うわぁ、何勉強するわけ?」 「俺たち受験生だよー松嶋」 早瀬がスクバから教科書を取りだし、勉強し始めた。 本当によくやるよね。 さすが秀才。 まぁ私は大学受験なんてしないし。 「あり得ないんだけどー。リアルに勉強する人、始めて見た」 「いや、いるよ普通にいっぱい。浅海ちゃんもしてるよ」 早瀬は呆れたようにそう言った。 '
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