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駅からでると沢山の人で賑わっていて、人ごみに紛れたら自分を失ってしまいそうで、なるべく人ごみを避けて歩いた。
裏路地に回っても沢山の高層ビルからの光で明るかった。
「いらっしゃいませ!」
いつもの裏路地にある小さな花屋に寄れば、もう顔見知りの店員さんがニッコリ微笑んで何も言わなくても花束をつくりだした。
「いやー今日の初雪は、綺麗ですねー」
花束をつくりながら店員のお姉さんが私に話し掛けてきた。
「そうですね。また来週も降るらしいですよ、」
そう私が言うと、お姉さんは子供のように満面の笑みで喜んでいた。
それから他愛もない話を続けて、何となく外を見てみれば、さっきよりも雪が振っていた。
「はい、いつもの花束!帰り道転ばないようにね!」
「ありがとうございます。お姉さんもあまり無茶しすぎないように」
お姉さんは目を細めて「うん」と大きく頷いた。
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