1人が本棚に入れています
本棚に追加
私は賑わっている道のはしで足をとめた。
私の目の前には雪をかぶった沢山の花束。
私もそこにさっき買った花束を横にそえる。
そしてしゃがんで両手を合わせ、ゆっくりと目を閉じた。
私の唯一愛した人。
世界で一番愛した人。
すっかり冷えきった私の体。
なのに目頭だけ熱くて、冷たい頬に一筋の暖かい道ができた。
もう私は恋なんてしない。
ここに来るたび、その思いが強くなる。
それは、私があの人を愛しすぎたから
、
最初のコメントを投稿しよう!