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「おーい、七海(ﾅﾅﾐ)。生きてるー？」
ボーっと昔を思い出してたら、急に私の顔を至近距離で覗き込む、この男。
おかげで一気に現実に引き戻された。
この男は
幼なじみの恭平(ｷｮｳﾍｲ)
「なんでここにいるの？」
ニキビ１つない真っ白な肌を羨ましく思いながら見つめながら尋ねる。
「ん？今スタジオから帰ってきたところ。疲れたからカフェによってこうとおもって」
そう言って、ニッと口端をあげ、帽子をまた一段と深く被る。
そう、恭平は人気モデル。
高校２年生の時にスカウトされてモデルになったけど、女の子達のウケがいい顔してるため今や、人気絶賛中で、もはや私と住む世界が違う。
この頃はＣＭにも引っ張りだこでテレビを掛ければ恭平がでてくるのも当たり前。
私達はそろそろ、それぞれの道へと歩んでいく年だ。
恭平も私も大学３年生。
現実を見始めなくてはならない。
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