もう一人の一番

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俺はその万年筆を手に取り、渡された紙に名前を書こうとした ・・・ん? なぜかその紙には既に誰かの名前が書かれていた 「あの・・・なんかもう名前、書かれてるんですけど・・・」 と、副校長に申し出てみると、 「あっ!これは申し訳ない!!こっちの紙だった!!」 副校長は慌てて、その誰かの名前が書かれた紙をしまい、何も書かれていない紙を差し出した なんか、あやしい・・・ そう思った俺は思い切って 「さっきの名前って・・・もしかして、特待生がもう一人いるんじゃないですか?」 と聞いてみると 「いいや、我が校では毎年一人しか特待生をとらないよ?」 副校長はこう答えた、 「じゃあ、さっきの紙に書かれた名前は誰が書いたんですか?」 「あぁ、あれは去年の紙だよ」
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