もう一人の一番

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「実は、今年の入学試験で1番成績が良かった子は君と、もう一人の2人いたんだよ」 「そっ、そんな事って・・・」 「いやー、我々も驚いたよ。なんせ、こんな事一度もなかったからね。でも、特待生になれるのは一人。だから、君ではないもう一人の彼女が特待生候補となった」 やっと理解できた。 でも、一つ腑に落ちない事が。 「何で、俺じゃなくて彼女だったんですか?」 そう、成績が一緒だったなら、どういう基準でどちらが特待生にふさわしいか決めたんだ? 学力以外に、俺のどこが彼女に劣っていたんだ? しばらく間が空いて副校長は言った 「私には、よくわからないよ」 「はい?」 「君じゃなくて彼女を特待生として迎え入れようと決めたのは、校長先生なんだ。詳しくは校長先生に聞いてくれ。」 「じゃあ、校長先生に会わせて下さい。」 どうしても聞いてみたい。 俺じゃなくて彼女だった理由を・・・
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