柚と浮浪者
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男の手の皮がずり落ちるようにただれていく。 その手の皮膚の中から液体が溢れ出していた。 次第に全身に広まって、全身が液体かしていった。 まるで何かに変質したように人間ではないモノに変わっていく。 「おう、姉ちゃん。遊ぼうぜぇ。えぇ?」 かろうじて残った上半身で少しずつ柚の方へ器用に体を使い男は近づく。 男はその形を保てずに液体と化す。
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