敗北からの挑戦

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すべて命中だ。 しかし次の瞬間、隼人は真っ青になった。 目前に巨大なフェニックスが浮かんでいた。 他の幻魔も半数ほどが傷つきながらも健在だ。 わずかに反応が遅れた。 隼人は回避をしたが移動半ばでオーガと激突した。 「しょーがねえな!ちょっと無理するぜ!」 これを援護すべく、それまで距離を置いていた二番機がダッシュして幻魔と西園寺機の間にすべりこんだ。 「オーガをロックしたわ。白兵戦で撃破した後、左へジャンプよ」 「え、マジ?」 桜の指示に隼人は焦りをおぼえた。 「幻魔を一体でも減らし、友軍の退却を助けるわ」 オーガが三番機に生体ミサイルを向けた。 すでにこちらを射界にとらえていた。 隼人は蹴りをくりだした。 人工筋肉の脚は狙い過たずオーガの頭部を粉砕した。 肉片が飛び散って、オーガが視界から消えた。 ジャンプの態勢に入った瞬間、衝撃があった。 栗田の声。 「平田機被弾。照準装置故障。反応速度低下!」 「西園寺と戦車隊は逃がした。三番機も早く逃げろ!わっ……!」 堀田の声が重なった。 二番機の脚部を赤い閃光が貫いた。 バランスを失った二番機は白い血を流しながら横転。 「堀田機被弾!」 栗田の声が悲痛に響いた。
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