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……………………あ、笑ってる。笑ってるよ。
「やっぱり?こーちゃんが好きになるのはどうせその辺の人やろうなと思ったわ」
…ムカッ。
何だよ、その満足気な顔。
何様のつもりですか。
「ん?…何様って、原井様っしょ。」
ヤッベ、声に出てたわ。
……待てよ。<原井様>って何?
「何かムカつくわぁー!!!!!!!」
「…あ、マジで?めんご めんご。」
…ムカッ。
……待てよ。<めんご>って何?
「何かムカつ『おっはー!!』………。うるせえぇ!!」
朝から労力使わすなよまったく…
…え?今の声の主?
あ、なっちゃんじゃありませんよ?
人が喋っている最中に挨拶をぶっ込んでくるけしからん奴といえば、このクラスには唯一人しかいないのです。
私の席の前に立っている、小柄でショートヘアの人物。
その名は沖田 実歩。 お転婆で男勝りなくせに、流行ってる物とかアイドルとかが好きなんです。要はミーハーなんですねー。
「何の話?」
「…さぁー、授業始まるよー。」
「うわ、話逸らした!」
……このバカにはしばらくカミングアウトしないでおこう。
――さぁ、僕らの【青春ストーリー】が始まる――
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