LIFE1 カミングアウト

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どうも、槻下 昊です。 いきなりですが、正直私はアイドルなんて全く興味がありません。 家に帰っても学校に行っても、口から出るのは漫画の話ばっかり。 はっきり言えば、いわゆる「オタク」ってヤツなわけですよ。 ……いや、自分でも十分わかってるんです。 でも、だからといってモテないと思われては困ります。こう見えても私、案外モテるんです。 なのに何故、私は一年近くも恋愛をしてこなかったのか…。 まぁ、それは後々説明いたします。 本題は、私に約一年ぶりに【好きな人】ができてしまったということなんです。 そしてたった今、そのことを親友兼、幼なじみである原井 奈那に報告したところ、案の定、彼女は大きな目を更に大きく見開いて驚いています。 ………人間の目ってこんなに開くんですね。 「え、マジで? 男子に大人気のこーちゃんのハートを射止めた、その羨ましいお方は果たしてどなた?!」 「…、バカにしちゅう?」 「いや、全然。むしろ真実。ていうか、誰なが?誰なが?その【好きな人】ってゆうのは?」 そう言いながらニッコリと笑う奈那。 軽くムカつくその笑顔。…どう笑えばそんなに瞳の奥が笑ってない笑顔になるんですか…? 「その顔やめれ。」 そう吐き捨てると、今度は思いっきり冷めた顔になったなっちゃん(←あ、<奈那>だから<なっちゃん>ね。)。 これだよ、この顔に弱いんだよ このやろー… 「わーかったって!わかったきその顔もやめて!!」 それでも やめようとしない。…こいつ、白状するまでやる気だな…? 少し戸惑っていると、ますますキツくなるその表情。 「亮!亮です!亮くんです!!亮くんが好きなんです!」
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