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待合室に行くと彼は長椅子に座り俯いていた
そんな彼がとても小さく見えて俺は近寄りおもわず髪を撫でてしまった
「っ……!」
彼は一瞬ビクッと肩を震わせたものの抵抗はしなかった
「怪我の手当てするな」
彼の隣に座るとくりっとした瞳で俺を見つめ小さく頷いた
それを肯定と解釈し俺は手当てに取りかかった
彼の白い腕は傷だらけで所々血がにじんでいた
「んっ…!」
「ごめんっ!しみたか?」
消毒液をかけると彼は小さく震え顔を歪めた
けれど彼は大丈夫だと言うように首を横に振り俺は傷の手当てを続けた
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