‡world.Ⅱ‡

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推定6歳くらいの女の子を前に何百年も生きてきた男達が囲むというのも何か、可笑しな感じです。もし一人でこの森に来たのならばやはり中国さんの言う通り浅い森なのでしょうか。 しかし、私達は歩いても歩いても森の外にでれない。 それどころか歩けば歩くほど苦しくなる一方、元の世界とは同じ空気のはずなのに。 と言うより《別の世界》ではないかもしれませんよね、どこかの国なのかもしれません…。 この謎はこの森を出れば解決する。 「…ゔ、ぅぅ…」 少女が唸り声を上げ、小さい体をさらに小さくし縮こまった。 フランスさんがふわりと優しく少女を抱き上げると綺麗なスカイブルー色の透き通った瞳が瞼の奥から表れた。 「ん、あれ…、にいちゃ…ぁっ!?アヴィスストーンは!?」 目を覚ました少女は綺麗な瞳に大量の涙を浮かべ、フランスさんに問いかけた。 「それなら…えっと…これあるか?」 中国さんが懐から取り出したものは青々しい色の石に紐を通してある所謂ネックレスでした。
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