新しい家

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忍「奏ちゃん? 迎えが来たよ~?」 部屋に入った途端、忍がそう言った。 玲はぎょっとして、固まった。 玲から逃げたのに、玲が迎えにきて、素直に一緒に帰る人はいないだろう。 しかし、忍が呼びかけても奏は無反応だ。 そのかわり、ミィーがごそごそと動き、奏の腕の中から、忍の足元に擦り寄った。 玲「なんか……気に入られたな」 忍「だな……奏ちゃんどうすんの?」 どうやら、奏は夢の中らしい。 無理に家へ連れ帰さなくても良いのだが…… 一緒に寝たい と思ってしまう玲。 玲「ミィー頼んでも良い?」 忍「任せて~」 それを聞いた玲は、物音を立てないように、ゆっくりとベッドに近づく。 そして、そっと膝の裏と背中に手を入れて奏をお姫様抱っこする。 その軽さに一瞬驚いて目を見開くが、ゆっくりと扉に向かう。 忍がミィーを片手で抱き上げて、部屋のドアを開け 玄関のドアも開けてくれる。 玲「じゃあ、また明日」 忍「じゃあな~」 「ミャー」 忍の家をあとにして、エレベーターに乗り込む。 すぐに5階に着いて、玲と奏の家に入る。    
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