日常化した朝

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朝食も済ませてひと休み。 ソファに座ってまったりしてたら、耿くんが 「あっ!」 と急に立ち上がった。 「ん?」 「紫雨にゴハンあげんの忘れてた…」 「ぅあ~…怒ってっかもなぁ」 「やぁばぁいって」 耿くんは軽くパニクッて 慌てて縁側に走ってった。 縁側は紫雨の お気に入りの場所だから。 「…紫雨が耿くんに怒るわけねーじゃんか」 紫雨は耿くんが 大好きなんだから。 そーゆーとこも 妬ける。 独り占めしたいとか そーゆんじゃないけど。 テレビを無機質に見詰めながら 頭のなかは耿くんでイッパイ。 早く戻ってこないかなぁ ついさっき淹れてもらったばかりのコーヒーが ゆらゆらと揺らめいていた。 .
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