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狼が李亜に襲い掛かる瞬間、黒いローブをまとった男が現れ、ナイフを5本狼に向けて投げ、全て急所を狙い絶命させた。
「ふぅ、危ないところだったね」
その涼しい感じの男はローブのフードを取り、ニコニコしながら柚希たちの元に近づいていく。
「あ、あの・・・ありがとうございます」
李亜はなんとかお礼は言えたのだが、狼の吹き出る血を見て、顔が真っ青になっていた。
「おやおや、具合が悪いんですか?そっちの少年は大丈夫?」
「助かったよ・・・俺は神崎柚希」
「私は雨宮李亜です」
2人は自己紹介をしたのだが、ローブの男は首をかしげる。
「珍しい名前ですねぇ。えっと、僕はコードネーム:K(ケイ)です」
「コードネーム?」
「はい。僕に名前はないので」
コードネームとは、名前がないもの、名前を教えたくないものにギルドと呼ばれる組織から与えられる名前のことである。
「ところで君達はなんでこんなとこにいたんだい?武器もないのに」
「えっと・・・かくかくしかじかで・・・」
すると、ケイはうんうんと頷きながら
「そうですか、大変でしたね」
と言った。
「今ので伝わったですか!?」
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