good2そして、俺はチューニングを知った

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「300万捨てる馬鹿がどこにいんだよ・・・。つうか、一回見てみてぇな。今日、お前んち行って良いか?」  水洗ボタンを押しながら礼二が言うと文夫はキョトンとした表情を浮かべー。 「あっ?良いけど、ジョージはやらねぇぞ?俺の最高の相棒だからな」  睨みつける様な視線を送る彼に礼二は苦笑するしかなかった。 「どうせ粗大ゴミ置き場にあったんだから、精々5万位のギターだろ・・・。要らねぇよ、俺ベースだし。とりあえず、今日仕事終わったら宜しくな」  軽く手を挙げ、トイレを出ていく礼二ー、手を洗えよ。 「おう、宜しくな!」  妙に可愛らしいピンクのハンカチで洗った手を拭きながら、それを見送る文夫だった。  それから3日後、文夫にはジョージという異国の♂な彼氏が居るという噂が流れ始め、周りから引かれる存在へと進化する事を、この時の彼が知る由もなかった。  仕事が終わり、2人は文夫の家へと向かう。仕事場から自宅まで僅か徒歩10分ー。思わず礼二が「一緒に暮らさないか?」と言ってしまうほど立地が良い小綺麗なアパートである。 「ハハッ、誰が男と一緒に暮らすかよ!とりあえず、マイルームに案内するぜ!」  意気揚々と部屋に案内する文夫を見ながら、礼二は思う。 (馬鹿だし、部屋もきたねぇんだろうな・・・) とー。  そう思っていた時期もありました。 「マイルームにようこそ!マイフレンド礼二!」 「・・・マジかよ」  そこはアパートの一室であるにも関わらず、オシャレさと利便性を兼ね揃えた超がつく程素晴らしい一室だった。家具の配置に観葉植物ー、更に間接照明にシャンデリアときている。 「いつでも女の子を呼べるように綺麗にしてるんだぜ!素晴らしすぃだろ!」  誇らしげに胸を張る文夫に礼二は少し距離を取りながらー。 「・・・素晴らし過ぎて引くレベルだな。とりあえず、お前が色々持ち腐れてる事はわかったぜ」  とりあえず、靴を脱ぎ、部屋へと入った礼二は部屋の中心に置いてある真新しいギターラックに立て掛けられたストラトギターを見てー。 「お、お前!これ、マジかよ!」  発狂した様子で飛び付いた。
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