無職彼女

１

　契約打ち切りを知らされたのが２月の終わりのこと。

　それから急いで履歴書等を作り、職業安定所に通い、何社か面接を受けたが全て不採用。

　中には書類選考で落とされる会社もあった。

　事務員募集の広告はいくらもあるのに、２年程度の経験ではどこも雇ってくれないのだろうか。

　――もしも、退職までに次の仕事が見つからなかったら。

　そんなネガティブな想像が、今日、現実のものとなった。

　私はひとつため息をついて、洗面所へと移動する。

　素早く化粧を落とし、部屋着に着替えた。

　この１ヶ月間で、すっぴんで過ごす時間が急激に増えたなと、改めて思ってまた少し気分が沈んだ。