第3問

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「明久、朝飯だぞ」 「ありがとう……愛しいカロリーだよ…昨日の晩御飯、ソルトウォーターだったんだ…」 「かっこよく言わずに塩水って言えよ」 「本当に悲惨じゃの…」 「あの…関礼君…」  明久の机で姫路に声を掛けられた。 「ん、どうかした?」 「あの、昨日倒れたって聞いて…」 (どうやら料理の件は隠したようだな。姫路が純粋で良かった…) 「それなら大丈夫! 最近、なんか知恵熱で頭が痛くてさ…」  姫路は心配そうに顔を覗き込むが、心配ないと俺は手を振った。 「最近は何に興味があるんですか?」  雑学ばかりが頭に入っている俺を面白いと思っているのだろう。姫路はここ最近何に興味があるのか訊いてくることが多い。 「今は石を集めたり、お金を集めたりとかかな」 「お金…ですか?」 「そう。世界中で使われているのとか、昔使われていた紙幣、硬貨、いろいろだよ。日本のもあるから今度学校に持ってくるよ」 「本当ですか? ありがとうございます!」 「昨日の昼ご飯の御礼さ。…そういや秀吉が料理教えて欲しいって言ってたけど?」 「そうなんです…どうやってもあの味にならなくて…」 「あの味?」 「はい、お母さんの肉じゃがを真似るんですけど…どうしても近づかなくて…」  あれじゃ難しいよな…。 「で、なぜに俺に白羽の矢が突き刺さってるの…?」 「土屋君が「…昴夜なら何とかなる。アイツはそういう奴だ」…と言って…」  康太、変に美化すんなよ…なんかこの調子で死亡フラグ建築しそうじゃないか…。 …あれ? 俺、死亡フラグじゃね? 「…俺で何とかなるかねぇ? …ま、頑張っていきますか」 「良いんですか!?」 「でも、俺ばっかりでなく、姫路の努力もいるからな」 「……はいっ!」  そして週末に料理をしようと約束したのだった。
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