第三章 Summer Sweet

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  その様子に麻里とカズはゆっくりと顔を見合わせた。   「それじゃあ、泣くほど嬉しいことがあったのね?」 察したように意味深な笑みを浮かべた麻里に、可愛は言葉を詰まらせ、リンはよく分からない様子で小首を傾げた。 「えっ、それはどう言うことなの?可愛ちゃん」 どうしよう。 麻里さんは樹利さんが好きで、そしてカズさんは私を好きだって言ってくれた。 そんな二人に、伝えるなんて……。 そう思い目を伏せていると、可愛の戸惑いを察した麻里とカズはクスリと笑った。 「私たちのことはいいのよ、可愛ちゃん」 「そうだよ、そのかわりちゃんと伝えてほしいな」
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