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二人の言葉を聞いても、リンだけは分からない様子で小首を傾げ、可愛は意を決してギュッと拳を握った。
「す、好きだって……言ってもらえたんです」
声を震わせながらそう告げると、
「えっ?」
皆は『聞き取れないよ!』と言う様子で身を乗り出した。
「あの……樹利さんに好きって言ってもらえたんです」
顔を真っ赤にしてそう言った可愛に、リンは目を見開いたあと「キャーッ!」と声を上げた。
「嬉しいわ、良かった、私の妹、可愛ちゃん!」
「ひ、飛躍しすぎですよ」
「良かったね、可愛ちゃん、俺は時間の問題だと思ってたよ」
カズが笑顔でそう言うと、麻里も、うんうん、と頷いた。
「他のムカつくモデルに取られるよりずっといいわ」
カズさん……麻里さん……。
笑顔で祝福してくれる皆の姿に、可愛は感動し目頭が熱くなることを感じた。
本当に……なんていい人たちなんだろう。
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