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ルークが学校に着くと、まだ門は開いていなかった。
ルークはヒョイと軽く門を越え、学校のドアの鍵をピンを使い手慣れた手つきで開けると、そのまま屋上へ向かった。
朝一番の屋上はルークのお気に入りの場所だった。
ルークは屋上の真ん中あたりで仰向けに寝ころぶと空を見た。
空は所々雲が浮かび、それ以外は青色が永遠に続いている。
空を十分に見ると、ルークは目を閉じた。
次にルークが目を開けたのは、チャイムが聞こえた時だった。
ルークが屋上から降りてきて教室に入ると、すでにほとんどの生徒が来ていた。
ルークが教室に入ると、一瞬にして騒がしかった教室が静まり返った。
そんな空気を気にすることなく、ルークはまっすぐに自分の席に向かい、席についてすぐに、前に向かって声をかけた。
「セレノ、おはよう」
ルークの前に座っている、ルークより少し小さい少年は笑顔で振り向く。
「おはよう」
セレノと呼ばれた少年は、金髪のくせっ毛で、前髪をピンで止めている。
ルークは"綺麗"と言う言葉が似合うが、少年は"可愛らしい"という言葉が似合うだろう。
「今日も屋上? 好きだよね」
「俺の特等席だからな」
「ルーク、セレノ、おはよう」
ルークとセレノが話していると、ひとりの少女が話しかけてきた。
2人は声の主を確認すると笑顔を向ける。
「おはよう、フィリア」
「おはよう」
フィリアと呼ばれた少女は金髪の長い真っ直ぐな髪を、後ろでひとつにまとめている。
ルークより少し身長が高く、スタイルのいい少女だ。
フィリアはルークの横の席につくと、教室を見渡した。
「あれ? ...ライールは?」
フィリアの言葉を聞きくと、ルークも同じように教室を見渡す。
「ほんとだ、ライールがまだ来てないなんて珍しいな......」
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