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午後の授業が終わると生徒たちはすぐに帰る準備をし始めた。
「ルーク、帰ろ!」
セレノがカバンを持ってルークに話しかけた。
「いや、今日は寄るところがあるんだ」
「わかった。気をつけて帰りなよー」
セレノはそう言うと、ルークに手を振り教室を出て行った。
「...寄るとこ、ですか?」
いつもなら誰よりも先に帰るライールが、今日は帰る準備すらせずに席に着いたままルークに声をかけた。
「なんでもない。ちょっとした用事だから」
「…彼らのところへ行くんじゃないですか?」
ライールは心配そうにルークを見る。
「......心配しすぎだって」
ルークはニコリと笑うと、そのまま教室を出て行った。
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