0.過去の世界

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西暦2155年 表面的に続いていた平和は崩れ、全世界を巻き込む戦争が始まった。 【第三次世界大戦】 技術が発展していた世界は、強力な兵器を使い、多くの人間が死んだ。 被害はたった5年で、前回の世界大戦の被害を上回るほどだった。 それでも人間の中にあった、かつて7大罪とよばれた「暴食」、「色欲」、「強欲」、「傲慢」、「憤怒」、「怠惰」、「嫉妬」 は成長を止めることなく人間を支配していった。 それらの"欲望"に支配された人々は、多くの死に直面しても立ち止まることはなかった。 戦い続け恐怖と絶望が世界中に蔓延していった。 しかし、すべてを破壊するまで止まらないと思われていた戦争は、人々が予想していなかった形で終わりをみせた。 止まることのない人間の欲望に呆れた神は、自らの手で第三次世界大戦に終止符をうった。 『人間は自分と違うものを支配したいと思う』 そう考えた神は、世界を新しく創世した。 ばらばらだった世界はひとつの大陸に姿を変え、過去の記憶はすべて神によって書き換えられ、人間は同じ国、同じ人種として生まれ変わった。 西暦2164年 多くの国が存在し、発展していた"世界"は終わった。
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