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客室。
ガラッ━━
「みーやみーや?」
「寧々。なにか用?」
客室に入ると美夜が掃除をしていた。
「うん。凜華様について質問」
「どうぞ」
「ズバリ凜華様の相手はどんな人が良い?」
「・・・・・・珍しく真剣だと思ったらそんなこと。はぁー」
「私にとっては重要なことなの」
「まぁ、いいっか。私はお嬢様を正しい方向に導ける人が良いわ」
「正しい方向?」
「えぇ。お嬢様の言うことになんでもはいはい聞いたり、芯の無い根無し草みたいな人はお断り」
「ふむふむ。あとは?」
「知性、教養があって誰にでも優しく接することが出来て、強い人ね」
「その強いって言うのはパワーのこと?」
「精神的にも、肉体的にも」
「うん」
「あ、一番大事なのはお嬢様を退屈させないことかな」
「・・・つまり、まとめると。肉体的にも精神的にも強くて優しくて知性、教養があって芯がキチンとしていてお嬢様を退屈させずに正しい方向に導ける人」
「そうね」
「これどんな人間?空想上の生き物?」
「さぁ?世界は広いからどこかに居るんじゃないかしら?」
「こんな人間がいたらみんな惚れちゃうよ」
「さてと、無駄話はこれで終わり。あなたも一緒に仕事するわよ」
「はーい」
聞き分けよく返事したのを確認し、美夜はカーテンを着け始めた。
「寧々、ここ持ってて・・・あれ?・・・もぉーあの子ったら」
部屋の中に寧々が居ないことが分かると不満げにため息を吐いた。
浴場。
カラカラ━━━━
「ろうなーん。お掃除進んでるー?」
「っきゃ!!」
ドタン━━━
「あー・・・大丈夫?」
派手に転んだ楼無を見て聞いた。
「あ、寧々さん。大丈夫です!えへへ、いつものことですので」
「んーそんな笑顔で言われちゃうとなにも言えないけど本当に気を付けてね」
「はい、ありがとうございます。所で寧々さんはどうしてここに?」
「んー?ろうなんとお話に来た」
「お仕事は・・・?」
「やえんに任せてきた!」
「八枝さん・・・頑張ってください」
「とりまお手伝いはいりまーす」
「ありがとうございます」
袖とスカートを捲りブラシを持って浴場へと入った。
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